【施主様向け】くさび式足場は安全?組立手順について

つくば市を中心に足場の組立てを承っております、堀越工業の堀越亨一です。

足場は2m以上の高さで作業を行う場合、必ず設置しなければいけません。
そのため、新築工事以外に外壁塗装や屋根工事といった、外装のリフォームにも欠かせないものです。
これからお家の外壁・屋根を塗装・リフォームするという方にとって、足場のある我が家は見慣れないものになるかもしれません。

工事を予定されている方にとって、足場は安全面で気になる部分があるかと思います。
2023年5月には、姫路市で足場が落下する事故が起きており、もし近くを通ったときに何かあったら、と考えるのも無理からぬことでしょう。実際に「大丈夫なのか」と施主様より不安の声が寄せられたこともあります。

今回は当方が取り扱っているくさび式足場について、その組立手順と安全性について合わせてご紹介したいと思います。
くさび式足場で工事が行われるということでしたら、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
こちらの記事では、本格的な組立て方法というよりも、触り程度のものを紹介いたします。

■くさび式足場について

まず、くさび式足場とは何かについて、解説します。
くさび式足場とは、1本の銅管に間隔を空けて緊結部があるものを、さまざまな部材で組合わせていく足場です。
くさびという金具をハンマーで固定・緊結していくので、組立て自体はそこまで難しくなく、時間もあまりかかりません。費用も控えめです。
基本として低~中層の建物で用いられるため、一般住宅から低層マンション、アパートなどの足場は、たいていくさび式でしょう。

■くさび式足場の組立手順

くさび式足場はこのような手順で組立てられます。
ここでは、2階建て一軒家を想定して解説していきたいと思います。

・作業前
「足場の組立て等作業主任者技能講習」を修了した人の中から、作業主任者を選びます。
2階建て一軒家は最低でも6mと5m以上の高さなので、組立てには作業主任者が必要です。この作業主任者の指揮のもと、作業を行います。
設計図を見ながら、地面の状態や障害になるもの(植木や塀)、お家の出窓や玄関といった場所を確認し、工具を用意。安全確認を行ってから、運搬などの作業に入ります。

【第1層目】

・踏板の幅を設定する
足場は支柱を立ててから、第2層目の床(踏板)や手すりを取付けますが、支柱の間隔を一定にしなければズレが生じます。
最初は図面どおり、建物周辺に手すりを配置してから、支柱の配置にかかるとスムーズとされています。

・脚部の固定
地面で足場を支える部材を固定ジャッキといいます。
この固定ジャッキと地面が接する部分に、アンダーベースという板をくっつけ、足場がぐらつかないようにします。
これを等間隔に設置したあと、支柱同士と根がらみという、地面近くで横方向につなげる部材をハンマーで打ち込み、固定。

・支柱の組立て~踏板の設置
建物の角(コーナー部分)から順番に支柱を組立てていきます。
踏板を支える、ブラケットという三角の部材を取付けて、踏板をはめ込んでいくと、第1層目の完成です。
一軒家の場合だと、壁に対するかたちで外側と内側の2つの支柱を立てますが、内側の支柱(内柱)を2間隔ごとに設置していきます。

【第2層目】

各コーナー部分から支柱、手すり、ブラケット、階段を取付けていきます。
風の強さを考慮して、支柱のジョイント部分にロックピンを入れることも。
第3層目も同じように組立てていきます。

【下屋足場】

1階部分にある屋根を下屋といいますが、下屋があるお家はこちらにも足場を組みます。
簡単に言うと、地面から伸びた支柱から根がらみを渡して、屋根の上に置いた支柱をつなげて、その上に足場を組むかたちです。
横ずれを防ぐため屋根上の支柱は、根がらみと手すりの2本でつなげます。

【補 強】

控え材、火打ち梁、大筋かいの取付けを行います。
控え材とは、地面からの支柱に対して、後ろから支えるように取付けられる部材です。
火打ち梁は、足場の最上部にある角の2辺をつなぐもので、最低4本取付けられます。
大筋かいは、足場の壁にあたる部分に斜め45度で取付けていきます。

■足場の施工は見直されている

組立手順から、足場は単に支柱と踏板を組立てているだけでなく、さまざまな方法で強固な構造になるよう工夫されているのが理解できたかと思います。
これに加えて、令和5年10月1日からは改正労働安全衛生規則が順次施工する予定で、足場に関する規則がさらに強化されます。
くさび式足場は、一側足場という壁に対して1列の支柱で支えることがありますが、原則1m未満の幅であっても2列の支柱で支える本足場にするよう定められました。
ほかにも、点検を行う点検者は指名と、氏名の記録と保存が必要になっています。
足場の強度は工事で利用する作業員の命にかかわるので、近年は安全性を確保するために、さまざまな見直しがされています。

■くさび式足場は堀越工業まで!

堀越工業は、つくば市を中心に茨城県西・東京都・埼玉県・千葉県にて、くさび式足場の組立てを承ります。
一戸建て住宅のリフォームや解体など、工事で足場を必要とされている事業者様がいらっしゃいましたら、ぜひお声がけくださいませ。法人様・個人様は問いませんので、お困りの際は遠慮なくご相談いただけますと幸いです。

なお、当ホームページでは過去に手掛けた足場の写真などを、多数紹介しております。
ご入用の際は参考にしてみてください。

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■まとめ

くさび式足場は、組立てる際は声掛けに徹し、しっかりとした構造になるよう補強材を追加するなどの措置が取られます。
また、現在は安全性の確保のために国による規則が見直されるなど、事故を防ぐ取組みが進んでいます。
安心して工事を任せてくださいね。


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